チーム医療の中核を担うナース

以前までナースは「医師のサポートするのが仕事」という印象を受けていましたが、近年では看護の役割の重要性に対する認識が広まりました。そうした変化により、チーム医療の中核を担うように求められている現状があります。

その影響は教育制度にも大きな変革を生み出しました。新人教育のシステムとしてチーム指導型のものが取り入れられるようになり、特定の人が新人の直接指導を行うのではなく、チームで一丸となって新人をチームの一員に育て上げていくという形が取られるようになっています。
チーム指導型では必然的にチームワークが必要になり、互いの考え方や適性を理解して協力する姿勢が育まれるのが特徴です。
自然にチーム意識が芽生えるようになり、医療を行う上で医師や薬剤師などとも適切なチームワークを発揮できるようになることが期待されています。

また、ナースの中にはチーム医療についての認識が欠けていたり、そもそも内容を詳しく理解していない人もいたりするのが実情です。特にチーム医療のコンセプトができる以前に現場で働いていたベテラン勢にその傾向があるため、現場では定期的に講習を行ってチーム医療におけるナースの役割の理解を深める機会を提供しています。

このような教育制度で、チームとして働くことを前提にした現場を作り上げようという動きが強まっているのが現状です。患者にとって満足できる医療を実現するためには、チームの一員としての意識を持つのが欠かせなくなっています。